第58事業年度事業計画(2023年4月1日から2024年3月31日まで)
I.基本方針
公認会計士を取り巻く環境変化を正確に認識し、「公認会計士の活躍の場の拡大」、「監査業務の再評価」、そして「協会の機能強化」に資する地域会としての活動及び事業を実施する。 それらの活動を通して、東海会に所属する会員の活動を支援するとともに、東海地域の健全な発展と公共の利益に寄与することをめざす。
II.当事業年度の重点施策
1.公認会計士の活躍の場の拡大について
- SDGs に対する地域会としての貢献活動の実施
- 公認会計士の知見と経験を活かした社会貢献活動の実践
- 公認会計士に対する社会的ニーズの多様化に応えるための地域会としての組織的な業務斡旋の整備及び運用
- 非営利・公会計分野等の会計制度・監査制度の整備充実に向けた積極的な対応
- 組織内会計士及び社外役員会計士の活動の継続的支援体制の強化
- 税理士登録をしている公認会計士が実施する税務業務の支援
- 中堅・中小企業が抱える様々な問題解決のための諸施策の提言と支援の実施
2.監査業務の再評価について
- 会計プロフェッションとしての監査の信頼性及び品質向上のための施策の実施
- 中小事務所等に対する業務支援につながる諸施策の実施並びに特に企業の国際化に対応できる人材の育成支援
- 地域会内にある大手・準大手・中小監査法人及び個人事務所の健全な補完関係を強化するための活動の実施
3.上記を支える協会の機能強化について
- 本部重点施策の東海会における推進と地域会意見の本部への進達
- 東海会の4 つの県会の活動支援・連携強化、及び会員間の親睦促進
- 内外に対する広報活動の展開並びに後進となる人材育成のための支援及びPR
- 公認会計士業界と関連する諸団体との情報交換及び業容の拡大の検討による関係強化
- 女性公認会計士の活躍促進支援
- 若手公認会計士の活躍促進支援
- 継続的専門研修制度の充実、運営の徹底及び受講機会の多様化並びに実務補習内容の充実
- 国際化に対応した会計・監査・税務・アドバイザリー業務に関する情報等の提供
- 東海会の総務・経理・事務局業務の品質・生産性向上とSDGs への貢献
- 第45 回日本公認会計士協会研究大会(名古屋大会2024)の準備
III.事業の大綱
1.公認会計士の活躍の場の拡大
- 地域会としてのSDGs 貢献をめざし、東海会の全委員会の事業の中に、SDGs に貢献する事業を1 つ設置することをめざす(全委員会)。また、中堅・中小企業のSDGs 導入支援の研究を実施し、研究成果を会員及び中堅中小企業に還元する(経営業務委員会)。
- 社会貢献の見地から、地方自治体、外郭団体等の審議委員等への就任に積極的に応えるとともに(業務開発委員会)、社会貢献と後進育成のために大学等への会計学の講師派遣を実施する(会計業務委員会)。また「ハロー!会計」の更なる充実を図り、会計基礎教育の重要性を社会にPR する(会計基礎教育促進委員会)。
- 公認会計士に対する社会的ニーズの多様化に応えるために、地域会としての組織的な業務斡旋の整備及び運用をする(業務開発委員会)。
- 本部・公会計協議と連携を密にし、公会計等に関する研修等及び情報提供等を会員及び会員以外の者に対して行う(公会計委員会)。その他会員が非営利法人等に対する監査を実施するうえで必要な様々な情報を速やかに提供する(非営利法人委員会・学校法人委員会)。
- 本部・組織内会計士協議会と連携して、組織内会計士の意見を聞く等の施策を実施して研修等のサポート体制を強化する(組織内会計士小委員会)。また、本部・社外役員会計士協議会と連携し、社外取締役、社外監査役の活動を支援するとともに、マスコミなどを通じて社外取締役等に公認会計士を採用していただく活動を実施する(社外役員会計士委員会)。
- 本部・税務業務協議会との連携を強化し、新規に税理士登録する会員支援等を行うとともに、組織再編税制・連結納税・移転価格税制・タックスヘイブン税制等の比較的高度な税務分野に関する会員サポート体制を充実させる。また、国税当局との情報交換等を通じて信頼関係を構築する(税務業務委員会)。
- 中堅・中小企業の事業再生、事業承継、海外進出、DX 実装等のための様々な諸施策を研究することに加え、中小企業支援に取り組む会員の為に、種々の情報提供を行い、行政機関との連携を深める(経営業務委員会)。また、中堅・中小企業のための無料経営相談(「経営ソムリエ相談センター」)事業を実施する(中小企業施策委員会)。
2.監査業務の再評価
- 監査の信頼性及び監査品質を高めるための施策を内外にアピールするために必要に応じ実施する(監査業務委員会)。さらにIT 監査の充実、ビッグデータの応用を含む監査におけるIT の活用に向けた施策等も検討し実施する(IT 委員会)。
- 中小事務所等の監査品質の向上を図るためのサポートを実施するとともに、中小事務所等の業務の円滑化を図るための意見交換の場を提供する。また、中小事務所等の国際対応、クライアントの海外進出支援、IFRS に関する理解を深める、及び人材育成の支援等をする(中小事務所等施策委員会)。
- 地域会内にある大手・準大手・中小監査法人及び個人事務所の健全な補完関係を強化する事業を実施する(中小事務所等施策委員会)。
3.協会の機能強化
- 理事会、地域会会長会議への参加を通じて、本部と各地域会との連携を強化し、本部の諸施策を推進すると同時に、地域会としての役割を果たす。一方で、地域会内の会員意見を集約し、本部へ具申する(本部理事)。
- 4 つの県会が積極的な活動ができるように、各県会長とのコミュニケーションを強化し、東海会として支援する。具体的には、県会のバックオフィス支援、事業支援等を実施する(各県会)。また、会員間の親睦を促進するような事業を実施する(厚生委員会)。
- 公認会計士制度への国民の理解を高め、公認会計士ブランドの浸透促進のため、マスコミ媒体等を利用して広報活動を積極的に行い、会員の業務開発に寄与する。また、東海CPA ニュース及び東海会ウェブサイトを充実させ、会員及び準会員への情報伝達能力を高める。さらに後進育成の為に高校及び大学等を訪問し公認会計士制度のPR を行う(広報委員会)。
- 公認会計士業界と関係の深い機関・団体・他士業との交流を積極的に行い情報交換及び業容拡大につながる諸施策を検討する。また、監査・会計プロフェッションの裾野拡大のために、学会及び産業界等との情報交換を促進する(業務開発委員会)。
- 本部・女性会計士活躍促進協議会との連携を強化し、女性会員活躍促進に向けた諸施策を実施する(女性会計士活躍促進委員会)。
- 総務部内の「青年部」(小委員会)の活動を活発化し、若手公認会計士の活躍促進、育成支援、情報交換のためのコミュニティの充実等の諸施策を実施する(青年部)。
- 会員の継続的専門研修制度(CPE)に対する理解を深め、履修の促進を図るために、継続的専門研修制度推進センターと協力し、各部、委員会等において継続的研修を積極的に開催するとともに、本部研修活動と協調して会員の研修活動の支援にあたる。特に東海会・研修室で実施する研修はDVD 録画を行い、研修会当日に参加できなかった会員に対しては複数回研修を実施するとともに、開催時間並びに開催場所を検討することにより、より多くの受講機会を提供する(研修事業委員会)。また、実務補習生の資質向上及び修了考査の合格率向上のため、東海実務補習所及び東京実務補習所静岡支所の円滑な運営を支援する(実務補習委員会)。
- アジア各国の会計制度及び監査制度や税制などの情報に関し、会員及び会員以外の者に対し、研修を行うとともに、会員の為に海外視察をはじめとする海外ネットワークの構築支援を行う(国際業務委員会)。
- 東海会の総務・経理・事務局業務の品質及び生産性向上をめざし、DX 化、紙資料の削減、事務局スタッフに期待する業務の見直し等を実施する。また、それらを補完するためのオフィスのリノベーションを検討する。(総務部・経理部・事務局)。
- 第45 回研究大会(名古屋大会2024)の円滑かつ的確な準備を進めるために、本部との連携を強化するとともに、東海会の会員への周知と理解を深める(研究大会実行準備委員会)。